【NEO 農村生活 〜 心の豊かさを求めて〜】

九州・宮崎で「玄米ベジ弁当」をつくるバーシーが追求する「心の豊かさ」とは。

NEO農村生活~心の豊かさを求めて~

「食べる」を考える、関心を持つ…"edible city "が提案する「食」と「農」を日々の生活とつなげるアイデア

こんにちは!bashiです。
 
先日、僕が活動の拠点を置く千葉県いすみ市にある、「食と農のある、持続可能な暮らし」をテーマにした施設ブラウンズフィールドで、ある映画の上映会がありました。
 
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タイトルは"edible city "-直訳すると「食べられる都市」ですが、一体どんな映画なのでしょう???
 
<目次>
 

映画"edible city"について

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舞台はアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ、バークレーオークランドの3都市
 
「空き地で、食べ物を作れるんじゃない?」
 
経済格差の広がる社会状況を背景に、新鮮で安全な食を入手するのが困難な都市を舞台に、健康で栄養価の高い食べ物を手に入れるシステムを取り戻そうとさまざまな活動が行われ、社会に変化をもたらす様子を取り上げたドキュメンタリーです。
 
この映画で取り上げられている、「都市農園」、「コミュニティーガーデン」、
「エディブル・エデュケーション(栽培から食卓まで全体をいのちの教育として位置づける食育)」は、都会生活に食と農とのつながりを生む活動として機能しています。
 
食という、誰にとっても身近なテーマを通じて、格差や貧困、犯罪、教育、政治、環境など、関連するさまざまな領域にも、目を向けるきっかけとなる映画です。
 
 
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今回、上映会を主催してくださった鈴木栄里さん
"edible city"を通じて、自分たちの食べ物の素性を振り返ったり、食との関係について対話を始めるきっかけになって欲しいと、このような上映会をいろいろな地域で開催。 "edible city"コミュニティーを広めています。このコミュニティを広げる方法として、上映会参加者に、宿泊や食事、交通費のサポート、自主上映会の開催、支援金などを「ギフト」してもらう形で活動を続けています。
 
(参考:「ギフト」について)
「ギフト」だけで活動は続くのか・・・
この実験は「もっと同じビジョンを共有する人が増えたらいいな」という思いに押されて日本中を巡り、ミツバチが振りまく花粉から、どのように人と人のつながりが生まれ、新しい花や種ができていくのか、皆さんと体験することを目指しています。
栄里さんの、「食について今一度向き合い、感じてほしい」という強い思いに、僕も心を動かされました。
 
 

都市の中に「農園」をつくる→都市生活が「食」と「農」につながる

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この映画の中で取り上げられていた「都市農園」、最近東京都心でもビルの屋上や電車の高架下にある農園などが見られるようになりました。
ただ、コンクリートに囲まれた都心では、やはり「農」、「食の生産」に触れる機会が少ないです。スーパーやデパートで並んでいる野菜が、どのように生産されているのか、見えづらい。わからない。
 
「食べることは、からだをつくること」
 
自分の体は、自分の食べたものでできています。その「食べ物」は、誰が、どこで、どのように作られ、目の前に運ばれてきたのかを気にかけることは、自分の体と向き合うことでもあると思います。
 
「都市農園」のように、都市の中に食の生産の現場があることで、野菜が育つ様子を間近で見ることができます。「食べ物」が誰によって、どこで、どのように作っているのかがわかります。「食の生産」に、自分自身も関わることができます。
 
 

所得や人種に関係なく、誰もが健康でおいしい食材にアクセスできる環境づくり

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都内のスーパー、デパートで、「有機野菜コーナー」というのを目にする機会が多くなっていると思います。ただ、高い・・・
普通の野菜の2~3倍の値段が平気でつけられています。それは、生産者さんの苦労や手間を考慮すれば当然だと思うし、「有機」というのが一種の「ブランド」として確立しているというのもあると思います。
「高くても健康的、安心安全でおいしいものを」と、多少高くても(お金のある人は)買うと思います。でも、低所得者は「有機野菜」に手を出すことが難しい・・・
そもそも、低所得者の住むエリア(そこには、移民など人種的差別を受けている人も多く居住)には「有機野菜」を置いているスーパーが存在しない、ということもあると思います。低所得者には、健康でおいしい食材にアクセスする環境自体無く、農薬や化学肥料まみれの野菜、添加物や化学調味料がたっぷり入った加工食品を食べざるを得ない状況があります。
 
この映画の中では、遊休施設を活用して、地元で採れた有機野菜を安価で手に入れることができる食料品店を作ったり、生産者が直売する「ファーマーズマーケット」を開いたり、売れ残ってしまったり、採れすぎてしまった有機野菜を路肩で無償提供していたり・・・と、所得や人種に関係なく、誰もが安心安全で体に優しい食材を手に入れることができる取り組みを紹介していました。これらの取り組みは日本でも実施されているケースも多いです。
例えば、表参道の国連大学広場で毎週土日に開催されている「青山ファーマーズマーケットhttp://farmersmarkets.jp/とか。
誰もが健康でおいしい食材にアクセスできるよう、このような活動の「輪」を広げていきたいです。
 
 

食の生産から消費までを知る教育=食育

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「私たちの食べているものは、どのように作られているのか」
「私たちの食べたものは、私たちの体にどのような影響を与えるのか」
 
食品のラベルを見て、原材料に何が使われているか調べたり、栄養成分を調べたり、栄養成分の体への影響を調べたり・・・
畑作業をして野菜や果物の栽培方法を知ったり、
家畜を飼育して、お肉を食べるために動物が殺められ、「命」をいただいていることを理解したり・・・
 
この映画では、学校教育のなかで「食」について学ぶ機会・取り組みについて取り上げられていました。
「食」について考える機会、こどものうちからあるといいですよね。
 
 

「食べること」が、単なる燃料補給になっていませんか?

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「安価、お手軽、便利」に惹かれるのは分かります。でもそれで体を壊して病院にかかれば結局高くつきます。目先のことばかり考えず、目の前の「食事」にしっかり目を向ける機会が増えて欲しいし、自分自身もその機会を作っていきます。
 
食事内容は、変えようと思えばすぐに変えられます。
まずは1食だけでも、健康でおいしい食事を、化学的に作られたものではなく、自然の循環の中で育ったナチュラル・オーガニックな食べ物を。
 
僕は今の生活で、食の生産から消費まで、一貫して見ることができる環境にいるから、そのような環境にいないから分からないという方々に向けて、情報共有を続けます。
 
人間はみんな必ず生きるために「食べる」から、一緒に「食べる」ことに関心を持っていきましょう!
 
 
bashi
 
 
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