【徳島・祖谷】廃校リノベで地域おこし。ルーツは椎葉村と同じ「平家落人」。(四国地域おこし事例研究ツアー③)
こんにちは、bashiです!
今回は「四国地域おこし事例研究ツアー」第3弾!おかげさまで好評をいただいている本シリーズ!!!
(過去の記事はこちら↓)
訪問したのは徳島の西端、ほぼ四国の中央に位置する山間の小さな集落、「祖谷」。
この人里離れた山奥に、盛り上がりを見せているスポットがあるのだとか。
早速行ってみます!
<目次>
- 「祖谷」ってどこ?
- 日本三大「秘境」、平家落人伝説。「祖谷」と「椎葉村」との共通点
- 廃校の復活ー地域の拠点として立ち上がった「ハレとケデザイン舎」
- 「ハレとケデザイン舎」から学ぶ、地域に「活気」を生む仕組みづくり
「祖谷」ってどこ?
日本三大「秘境」、平家落人伝説。「祖谷」と「椎葉村」との共通点
繰り返しますが、「祖谷」は人が住んでいるのか疑い深いほど人里離れた山奥で、それを称して?(笑)「日本三大秘境」の一つに数えられています。
(参照↓)
さらにもう一つ、「祖谷」と「椎葉村」をつなぐキーワードがあります。
それは、「平家落人伝説」。
12世紀末、平安時代末期に起こった源氏と平家の内乱(源平の合戦と称される)。その戦いに敗れた「平家」が、源氏の追手から身を隠すために逃げ落ちたとされる集落が日本各地の山奥に存在します。
(参照↓)
「祖谷」と「椎葉村」は、その「平家落人伝説」が残る場所として有名です。どちらも逃げ隠れるにはもってこいの「山奥」「秘境」ですからね。
(平家落人伝説については、椎葉村について書いた過去記事でも触れています↓)
廃校の復活ー地域の拠点として立ち上がった「ハレとケデザイン舎」
祖谷に所在する「出合小学校」も、2005年に廃校となりました。しかし、それから9年の月日を経て、廃校は「地域の拠点」となる複合施設へと生まれ変わりました。
その名も「ハレとケデザイン舎」。
学校の各教室は、それぞれ「カフェ」「ホステル」「ライブハウス」「ボルダリングスタジオ」などに、校庭は「イベントスペース」に活用されています。
「ハレとケ珈琲」に漂うかつての教室の姿、こだわりのメニュー
「黒板」「机」「イス」など学校教室の面影を残しながら、リノベーションされたカフェスペース。地元のおいしい湧き水で淹れたハンドドリップのコーヒーは絶品です。
ピザやお菓子など、フードは地元の食材にこだわり、旬の野菜や果物をふんだんに使ったものが多く見られます。「食」を通じて、その土地のことを知り、季節を感じることができます。
↑ところどころにかつての教室の面影が・・・
↑「なるべく地元、なるべく自然のもの」がハレとケ珈琲のポリシー。
「四国の自然の恵み」がいっぱいつまったおいしいパン、「はなぱん」
この「ハレとケデザイン舎」のカフェで、「地元四国の食材」にこだわり抜いたおいしいパン出会うことができました。
土日祝のみ、このカフェに出品している天然酵母のパン屋、「はなぱん」。
パンに使用する素材(小麦、塩、糖、酵母)は四国産のものにこだわっています。
それぞれの素材の生産者さんのもとへ足を運び、作業をお手伝いし、生産者さんの「想い」をこころで、からだで感じ、パンづくりに生かす…「自然の恵み」と、「たくさんの人たちの想い」がいっぱいつまったパンは本当においしいです。
「ハレとケデザイン舎」から学ぶ、地域に「活気」を生む仕組みづくり
子供たちの声でにぎわっていた小学校は、いつしか子供の数が減り、しまいには閉鎖に追い込まれてしまいました。そしてしばらく、その場所には誰も寄りつかず、ただ「空虚」だけが漂っていました。ところが現在では、遠路遥々、全国各地から訪問客が訪れるスポットに、また地域の方々同士の交流の場に生まれ変わり、「活気」に満ちあふれています。
「廃校」という眠っている「資源」を生かし、新たな「コミュニティ」をつくり、地域に「活気」を生む仕組みが、この「ハレとケデザイン舎」では体現されていました。
僕が住んでいるいすみ周辺にも、「廃校」「耕作放棄地」「空き家」「空き店舗」「空きスポーツ施設」…と、眠れる資源がたくさんあり、今後ますます増えようとしています。いすみ市だけでなく、過疎化が進む地域では同じような状況が多く見られるのではないかと察します。
僕は現在いすみ市で、「空き家」→ゲストハウス&カフェ、「空き店舗」→シェアキッチン…にできないかと考えているところですが、乗り越えるべき課題は多いようで…
でも実際、上に挙げた祖谷の廃校をはじめ、他地域にも「空き施設」の活用例は多数あるわけで、あきらめずに活動を続けていくのが大切だと感じている次第です。今後の活動にご期待ください!
bashi
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